[ 特集 ] 実名と被害者報道
特集は「実名と被害者報道」です。性暴力の報道では被害者の名前をどう取り扱うべきか、「津久井やまゆり園事件」の法廷審理ではなぜ氏名が「甲A」となってしまったのか、自然災害における被害者の名前の発表はどうあるべきか、現在のメディアの報道姿勢は市民感覚と離れているのではないか……などを考えました。
*写真* 入所者の殺傷事件があった「津久井やまゆり園」の正門前。神奈川県警は殺害された19人全員を匿名で発表した=2016年7月26日、相模原市緑区
[ 特集1] 実名と被害者報道
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行儀良さより、闘うジャーナリズム 「何となく匿名」から原則の復権を 澤 康臣(ジャーナリスト、専修大学文学部教授) |
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「子どもへの性暴力」を実名報道 被害者の覚悟と勇気、受け止めて 大久保真紀(朝日新聞編集委員) |
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<インタビュー 障害当事者から見た「やまゆり園事件」> 匿名の権利と実名公開の必要性 メディアは数十年つきあう覚悟を 熊谷晋一郎(東京大学先端科学技術研究センター准教授) |
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実名と匿名のはざまで 相模原障害者殺傷事件「19のいのち」の報道から 松井裕子(NHK横浜放送局放送部副部長) |
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「誰にでも起きる」自分ごと 顔の見える報道が伝える共感 小林恭子(在英ジャーナリスト) |
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災害時の死者・行方不明者の氏名公表 神奈川ルール導入、発信はメディアの責任 茂木克信(朝日新聞田園都市支局長) |
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知る権利と人格権の比較衡量 独はプレス評議会が苦情対応 鈴木秀美(慶応大学メディア・コミュニケーション研究所教授) |
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「実名か匿名か」の問いの罠 個人化する市民感覚と乖離 林 香里(東京大学大学院教授) |
[ 特集2] コロナと生きる
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グローバル化社会に暮らす バラバラになった人間の行方 内山 節(哲学者) |
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米国ミシガン大学のITシフト 遅れる日本の学術基盤強化 横田カーター啓子(ミシガン大学大学院図書館・日本研究司書) |
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第1波を押さえ込んだ中国 封鎖と動員、そして監視技術 高口康太(ジャーナリスト、千葉大学客員准教授) |
[ 連載 記者講座 ]
開票速報の舞台裏㊥当落判定
開いたまちを一つひとつ評価
先回りして逆転の条件を探す
堀江 浩(朝日新聞編集委員)
[ メディア・リポート ]
新聞 検察を真に独立した存在に 取材は「食い込むが癒着せず」 藤森 研(日本ジャーナリスト会議代表委員) |
放送 コロナの時代のテレビの役割とは 変容する現場と報道崩壊の危機感 金平茂紀(TBS「報道特集」キャスター) |
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出版 4月の書籍・雑誌の販売額は2桁減 街の書店には巣ごもり需要も 星野 渉(文化通信社専務取締役) |
ネット 新型コロナが明らかにした 日本がIT後進国である理由 高木利弘(株式会社クリエイシオン代表取締役) |
[ 海外メディア報告 ]
コロナ危機と人種問題
亀裂広がるアメリカ
冷泉彰彦(在米作家、ジャーナリスト)