◇健全化判断比率審査の意見書には触れず

 富山県高岡市の「単コロ」問題。先日の監査委員に関する疑問について、高岡市監査委員事務局と何度かやりとりしています。これまでのやりとりを整理しておきます。

 監査委員事務局から届いた最初の回答は6月15日付。代表監査委員名でなされたもので、本連載の第5回で示した疑問についての見解を求めたものに対する回答です。

 「高岡市からオタヤ開発株式会社への貸付金については、例月現金出納検査及び定期監査において、金銭消費貸借契約書、出入金伝票の関係帳簿等を確認するとともに、会計課及び担当課の関係職員からの説明を聴取することにより、各年度末の3月に返済されていること、新年度に新たに貸し付けられていることを確認しております。高岡市の健全化判断比率においてもこのことを踏まえ審査しております。」とあります。

 前回問うたのは、監査委員の意見書にある「算定の基礎となる事項を記載した書類は、適正に作成されていると認められた」という結論と、「単コロではなくオーバーナイトの間違いだった」という市の説明との関係でした。

 6月15日の回答で監査委員は「オーバーナイトが正しい。それも毎月の検査や定期監査で細かく確認している」と説明しました。

 だとすれば、算定の基礎となる事項を記載した書類は、適正に作成されていると認められた」が間違いとなりますが、回答には、健全化判断比率審査については全く触れていません。


 監査委員事務局には、以下の点について再度質問を投げかけました。

1 審査の際に、3年間にわたり「単コロ」という重要な点を見落とした、ということでよろしいか。それによって、市民に公開する財政状況資料集も誤ることになった。

2 誤りを認識されたのなら、市側に訂正を求め、手続きを進めるべきではないか。市側に訂正を求めているのか。

3 オーバーナイトだとして、この点の改善について市側に意見したのか。意見書には触れられていないが別の監査関係書類にあるのであればご教示いただきたい。

 これに対する回答が6月18日に届きました。以下、内容部分の全文を掲載します。

◇オーバーナイトは「定期監査で言及」

1 「貸付金の種類」の審査について

高岡市からオタヤ開発株式会社への貸付金については、例月現金出納検査及び定期監査において、毎年3月末に返済されていることを確認していることから、当該貸付は「オーバーナイト」による短期貸付であるという事実に基づき、健全化判断比率審査を実施したものであります。

上記のとおり、「オーバーナイト」による短期貸付であることを確認していたことから、ご指摘の「特定短期貸付金等の種類」についての「1」「2」の種別については審査の対象としておりませんでしたが、今後はその点についても着目し審査してまいります。

 

2 市側への指導等について

今回のご指摘を受けて、財政課からは、総務省への報告の際に「特定短期貸付金等の種類」を誤って記載したこと、また、現在、総務省へ修正を依頼しているとの報告も受けております。市側に訂正の手続を進めるよう指導したところであり、今後、同様の誤りが生じないように関係職員に注意喚起を行っております。

 

3 貸付金に関する言及について

 意見書では触れておりませんが、例月現金出納検査及び定期監査において、オタヤ開発株式会社への貸付金について今後の方向性等について言及しておりました。

 回答の内容は以上です。このあと、監査委員事務局とはもう一度やりとりをしています。その内容とこれまでのやりとりの評価については次回にまとめたいと思います。

(朝日新聞ジャーナリスト学校・真下聡)

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