【登場人物】
先生(先)=まちの財布について何でも知っている
市民(市)=会社員。今度の議員選挙に立候補を予定
記者(記)=今度、行政担当に指名されている

総務省ホームページから

先   ここ「ハウツー」では、ネット経由で得られるデータの活用方法を伝授します。2人とも、ネットに接続できるパソコンと、表計算ソフト「マイクロソフトExcel」の準備はOKかな?

記   はい。データがどこにあるかは「基礎の基礎」で少しやりました。

先   うん。その時一度見た総務省のホームページにある地方財政状況調査関係資料」のページのデータに触っていく。その前にまずは総務省のこのページを自分のブラウザーにブックマークして。ここ、とても便利だから。

記   ブックマークしました。

先   ではこのページから行けるデータを2項目で分類しておこう。何かというと①自治体の個別のデータがあるかないか②データ形式は何か(pdfかexcel表かデータベースか)。概ね以下のようになってる。

項目 個別データ 主なデータ形式
地方財政白書 なし pdf
普通会計決算の概要 なし pdf
地方財政統計年報 なし excel
財政指数表 一部あり excel
決算カード あり pdf
財政状況資料集 あり excelだが表計算には不適
主要財政指標一覧 あり excel
決算状況調 あり excel
地方財政状況調査個別データ あり データベース
基金残高等一覧 あり excel
私大公立化関連 あり pdf
予算・決算対比 あり excel
地方単独事業(ソフト)の決算額 なし excel
公共施設状況調経年比較表 あり excel

先   いろいろあるけど、pdfデータは基本的に読むだけで集計とかにデータを使うことはできない。この中で使い勝手がいいのは圧倒的に「地方財政状況調査個別データ」。政府統計窓口のポータルサイト「e-Stat」に全自治体の個別データがデータベース化されているから、慣れればかなり自由に活用できる。

市   なるほど。じゃあがんばって使えるようにします。

先   e-Statの「地方財政状況調査個別データ」で扱えないものについて、excel表形式のものがあればそれでうまく補っていくといい。では「地方財政状況調査個別データ」の「市町村」のリンクから入っていこうか。

市   こんなところに来ました。

先   はい、これがe-Stat「地方財政状況調査個別データ」の入り口。

市   「調査年を選択しろ」と。

先   現時点で最新の「2020年」をクリックしてみようか。

市   こんな感じに。でもデータベースという言葉はないなあ。

先   では戻って「2018年」をクリックしてみよう。

市   あれ?

先   気づいた? 

市   「表示・ダウンロード」のところに「DB」が!

先   そう。この「DB」をクリックしてデータベースに入って行く。ここまで来たら、欲しいデータによって表を選び、そこのデータベースに入って行く。ここはデータ量がすごい多いから、表番号ごとにデータベースが分かれてる。

記   なぜ2020年はDBがないんですか?

先   データベース化するには時間がかかるから。だから2020年のデータ単体はいち早くexcelデータで公開したあと、遅れてDBに搭載されるという仕組みになってる。搭載されたら「DB」が現れるよ。時期によっては2年分がDBに搭載されていないときもある。

まず表の様式をプリントアウトしよう

記   なるほど。ところですごいたくさんの表があるんですけど、それぞれの表にはどんなデータが入っているんですか?

先   統計表の項目名を見るとある程度は分かるけれど、無理だよね。例えば表番号0は「表紙」となっているけど、ただの表紙じゃない。ここには重要な「基準財政収入額」「基準財政需要額」「標準税収入額等」「標準財政規模」「臨時財政対策債発行可能額」「財政力指数」が載ってる。

記   えーっ、「表紙」とか言っといて、そんなの分かるわけないじゃん。

先   だからまずやることは、これらの表の項目や形式がどうなっているかを知ることだね。一番簡単なのは、このe-Statのページ上方にある、excelデータの「調査票様式」を一通りプリントアウトすること。結構多いけれど、これを持って参照すると作業効率はずっと上がるから。最低でも48表まで持っておくといい

記   じゃあやっておくか。。。

先   さあ次回から実際のデータに触ってみよう!

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