【登場人物】
先生(先)=まちの財布について何でも知っている
市民(市)=会社員。今度の議員選挙に立候補を予定
記者(記)=今度、行政担当に指名されている

地方税・地方交付税・国庫支出金・地方債

先   「歳入」はたくさんの項目があるけど、重要なのは限られてる。中でも重要なのを「四大財源」と言います。

記   ちょっとカッコイイぞ。

先   何か分かる?

記   一番上の地方税は当然ですね。あとは「四大」というぐらいだから額の大きいモノを見ていこう。

先   方向は間違ってない。答えはこれだ!

記   地方税に加えて、地方交付税、国庫支出金、地方債。

先   この4つを例の考え方で分類してみよう。

    まず「一般」と「特定」。「歳入の状況」の中の(一般財源計)より上は「一般」だったんだから?

記   「一般」が地方税と地方交付税、「特定」が国庫支出金と地方債です。

先   正解。では「一般」の中で大事なのは「経常」だよね。地方税についてはさっき見た。では地方交付税はどうなってる?

市   普通交付税だけが「経常」に入っています。

先   そう。最後に「自主」と「依存」。自主はどれかな。

市   地方税はそうだとして、あとは「地方債」かな。

先   残念。まず地方交付税も国庫支出金も国から渡されるおカネだから依存財源。で問題は地方債。これは自治体がする借金だけど、2005年度までは「総務大臣や都道府県知事の許可」、06年度以降も「総務大臣や都道府県知事との協議」が必要、と法律で決められているので依存財源の扱い。

市   ふうん。

先   じゃあ簡単にまとめておくね。

四大財源 一般/特定 経常/臨時 自主/依存  内容
地方税 一般 ほぼ経常。臨時は都市計画税 自主

自治体が自ら集める税金。市町村民税は個人分と法人分がある。法人分の表記は「法人市民税」「市民税の法人分」など。「法人税」は国税として別にあるので使わない。

地方交付税 一般 普通交付税が経常 依存 自治体の財政力差を補い一定の行政サービスを実現するため、国が集めた税金の一部を一定の計算式によって配分したもの。使途自由。
国庫支出金 特定 依存 国から自治体への補助金。生活保護や児童手当の国負担分。国政選挙の事務。道路建設の補助金など
地方債 特定 依存 自治体が行う借金。原則インフラ整備にしか使えない。国や知事との協議が必要

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